「最近、胃もたれが続く」「食後にお腹が張る」といった不調を感じているのに、市販薬でやり過ごしている方も多いでしょう。しかし、それらの症状の裏に重大な疾患が隠れていることもあります。ここでは、内視鏡検査が必要となる症状の特徴や受診のタイミングについて解説します。
胃もたれや腹痛が続く原因と考えられる疾患
胃もたれは、食後の消化がうまくいかないときに起こる一般的な症状ですが、慢性化すると胃炎やピロリ菌感染、胃潰瘍の可能性もあります。腹痛は腸内ガスやストレスによる一時的なもののほか、大腸炎やポリープ、腫瘍が原因となることもあります。
特に40代以降では、胃がんや大腸がんの初期症状として軽い胃の不快感や腹部の張りが出ることもあるため、長期的な不調は放置せず内視鏡検査で確認することが重要です。
内視鏡検査を検討すべきサイン
内視鏡検査を検討すべきタイミングは、症状の持続期間と併発症状の有無で判断します。胃もたれや腹痛が3〜4週間以上続く場合や、体重減少・貧血・黒色便などが見られる場合は、早めに消化器内科を受診しましょう。家族に胃がんや大腸がんの既往歴がある場合や、ピロリ菌感染を指摘されたことがある方もリスクが高いため、定期的な検査が推奨されます。
早期発見のための意識と検査の重要性
胃や腸の病気は初期段階では自覚症状が乏しく、気づいたときには進行していることもあります。内視鏡検査で粘膜を直接観察すれば、病変を早期に見つけ出すことができます。
「以前よりも食後の重さが強くなった」「排便リズムが変化した」といったわずかな変化も、体からのサインとして見逃さないことが大切です。