初めて内視鏡検査を受けるとき、多くの人が感じる不安は「痛み」や「苦しさ」ではないでしょうか。しかし、近年は医療技術の進歩により、以前に比べて格段に楽に受けられるようになっています。ここでは、検査の流れと痛みを軽減する方法をわかりやすく説明します。
内視鏡検査の基本的な流れ
内視鏡検査は、事前準備から検査後の休憩までおおまかに三段階に分かれます。 まず前日は消化に良い食事をとり、夜以降は絶食します。大腸内視鏡の場合は、腸をきれいにするために下剤を服用することが一般的です。
当日は来院後、体調や服薬状況の確認を行い、鎮静薬の使用有無を医師と相談します。 検査は10〜30分程度で終了し、鎮静を使用した場合は回復室で少し休みます。終了後は医師から映像を見ながら結果の説明を受け、その日のうちに帰宅できるケースがほとんどです。
痛みや不快感を抑えるための工夫
内視鏡検査は「苦しい」「嘔吐しそう」といったイメージを持たれがちですが、最近では患者の負担を軽減するための技術が進んでいます。 経鼻内視鏡は、口からではなく鼻から挿入することで舌の付け根に触れず、嘔吐反射を起こしにくくする方法です。
また、細径スコープの採用により違和感が少なく、検査中も会話が可能なほどです。 さらに、鎮静剤を使って眠っている間に検査を行う「無痛内視鏡」も増えており、痛みや不安を最小限に抑えられるようになっています。
検査を受ける際に知っておきたいポイント
内視鏡検査を安心して受けるためには、医師と事前にしっかり相談することが大切です。鎮静剤を使う場合は検査後に眠気が残るため、車の運転を控えるなど注意が必要です。
また、検査をスムーズに行うためには、前日の食事制限や服薬の指示を守ることが欠かせません。 こうしたポイントを押さえることで、内視鏡検査は決して怖いものではなく、自分の健康状態を正確に知るための安心できる手段になります。